2024.10.17

プールの塩素が及ぼす髪や肌への影響

プールの後に髪のバリバリ感や肌の痒みを感じたことはありませんか?

塩素の影響を感じている方はどのくらい?

プールで泳いだ後に独特の塩素臭を感じたり、髪がバリバリと硬くなったり、肌の痒みを感じた経験がある方は多いと思います。

こうした不快感は塩素によるものと知られていますが、その影響を具体的に示した文献やデータは少ないため、スイムメイトケアの開発に当たって独自に検証を進めて参りました。

まず、月に1〜2回以上の頻度でプールに通っている方100名にアンケートを実施したところ、多少なりとも髪ヘのダメージを感じている方は72%、肌へのダメージを感じている方は65%という結果が得られました。

(補足)
【質問】
定期的にプールに通う中で、髪色の変化(茶髪化やヘアカラーの退色など)、髪の手触りの悪化など、何らかのヘアダメージを感じたことはありますか?

【回答者】
男性55名 女性45名(合計100名)
 

プールの塩素と聞くと、髪がゴワつく、茶髪になるといったことがよく言われますが、私たちは肌の痒みもそれに勝るストレスであると考えています。生まれつき肌が弱かったり、アトピー体質だったりすると、そのストレスをより強く感じてしまうと思います。 

そこで次に塩素が肌に対してどのような影響を与えているか検証を行うため、角層を採取して塩素を添加してみると、酸化反応の一つであるカルボニル化が誘導されることが確認されました。

タンパク質のカルボニル化反応は肌だけでなく、毛髪においても発生することが知られています。

(補足)
【角層タンパク質カルボニル化誘導試験】
 角層採取 →次亜塩素酸Na(NaClO)(1ppm)→ 16時間→測定

【結果】
各層への塩素添加によりカルボニル化が誘導されることが確認された。

カルボニル化とは、紫外線などのダメージで発生した活性酸素等によって、脂質が酸化し、分解物質であるアルデヒドがタンパク質と結びつくことを言います。

さらに遺伝子の情報が細胞における構造や機能に変換される過程を調べてみると、塩素によって肌の炎症に関連する因子遺伝子の発現が増加し、正常な角化の指標とされるケラチン1,10遺伝子の発現が低下することが確認されました。

(補足)
・細胞における遺伝子発現の変化
 正常ヒト表皮角化細胞→培地の有効塩素濃度が0.2ppmとなるようNaClO添加→24時間培養→リアルタイムRT-PCR

難しい専門用語が並んでしまいますが、肌や髪が塩素に繰り返し晒されることで、角化関連遺伝子の発現異常が引き起こされ、それによって肌の状態が悪化されていることは間違いないと言えます。

【結果】
塩素による酸化ストレスが炎症反応の亢進や角化因子の発現低下を引き起こすことが確認された。

諸々の検証を進めたことで、プールで泳いでいる時に塩素に触れてしまうのは致し方ありませんが、プールから上がった後、なるべく早く身体全体に付着した塩素を取り除くことで、肌や髪の状態の悪化を防げることが分かると思います。

こうした検証を踏まえ、プールで泳いだ後に身体全身に付着した塩素を除去できる製品が作れないか?と考え、スイムメイトケアの開発を行わせて頂きました。

次回は塩素を除去する原料、桃葉エキスについて詳しくお伝えできればと思っております。

最後までご覧頂きありがとうございました。