夏が来た!キレイなプールで泳ぐためにできること。
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知っておきたい塩素のこと。
塩素はキレイなプールを保つ大事な存在。
プールで泳いだ後、肌が痒くなったり、髪がごわついたり、目が赤くなったり…こうした経験をお持ちの方は多いと思います。これらは一般的に「塩素の影響」とて知られており、塩素に対するイメージはあまり良いものではないかも知れません。
しかし、塩素は不特定多数の人が利用するプールにおいては、衛生的な水質を保つために欠かせない存在です。例えば、よく聞かれるプール熱(咽頭結膜熱)、とびひ、中耳炎、外耳炎などは、アデノウイルスや細菌が原因となりますが、塩素はこれらのの増殖を抑える役割を担っていたりもしています。

(補足)
※日本のプールでは、遊離残留塩素濃度を「0.4~1.0mg/L」に保つことが水質基準として定められている。
塩素の臭いや刺激の正体は…?
刺激の原因は塩素と有機物が反応して発生する!!
とはいえ、プールで感じる肌や目への刺激、独特の臭いは決して心地の良いものではありません。しかし、この主な原因は実は塩素そのものではなく、クロラミン (chloramine) という物質であることはあまり知られていないと思います。
クロラミンは、利用者の皮脂や汗、化粧品などの有機物と塩素が反応することで発生します。プールで塩素の臭いが強いと感じる時は、クロラミンが多く発生していると言えるでしょう。このような時にプール施設は塩素の量を調整したり、浄化処理を強化するなどして清潔な水質になるよう調整を行っています。

(補足)
*臭いや刺激の原因は、塩素と有機物(皮脂や汗、化粧品など)が反応して生まれるクロラミン (chloramine)、又は クロロアミン (chloroamine) とも呼ばれる。
知っておきたい施設の努力。
キレイなプールの裏には努力がある。
プール施設では、水の透明度や濁度、pHなども含めて様々な指標を測定・記録し、定期的に水質検査を行ったり、ろ過設備を適切に運用するなど、コストと労力を使って衛生環境を管理しています。
近年は水質管理システムや資材も進化し、刺激の少ないプールも増えてきていますが、その裏には安心・安全な水質を実現するための日々の努力があることも是非知っていただけると嬉しいです。

(補足)
*楽しく泳げるプールの裏には施設側の努力が隠れている。
みんなの協力でより良いプールに!
利用者側の努力も大切。
一方で衛生的な水質を保つために利用者側の協力も欠かせません。
例えば、プールに入る前には必ずシャワーを浴びて、しっかりと皮脂や汗、お化粧などの有機物を落としましょう。プールの中でオシッコ……なんて厳禁ですよ。
不特定多数の方が利用する施設ですから、1人1人がこうしたマナーを徹底するだけでクロラミンの発生を抑えることができます。
ゴーグルやキャップの着用も目や髪への刺激を減らすだけでなく、プールの水質に対しても有益です。 プールから上がった後もしっかりシャワーを浴びて身体をケアしてあげてくださいね。
それでは楽しい夏を存分に楽しみましょう!
最後までご覧いただきありがとうございました!

(補足)
*泳ぐ前後にきちんとシャワーを浴びることは、プールにとっても利用者にとってもメリットだらけ。